新型コロナウイルスへの対応について

2020/3/3 更新

高知県医師会より新型コロナウイルス(COVID-19)対策の基本方針が定まりました.実際にどのように動けばよいのか一般の方もわからないことがあるため,その内容を簡単にご説明いたします.

新型コロナウイルスの初期症状は熱,咳,倦怠感など通常の気道感染と同じであり,1~12.5日という長い潜伏期間中にも感染するため,感染防御が非常に困難な疾患です.一部の患者では1週間前後,前述の症状が続いた後,肺炎を発症し急に症状が悪化します.特に高齢者や基礎疾患(糖尿病,心不全,呼吸器疾患など)のある方,透析を受けている方,免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方は重症化しやすいので要注意です.一方で,感染者の80%余りは軽症,15%は中等度,5%は重症,約2%の致死率であり,無症状感染者の存在も指摘されています.新型コロナウイルスの感染経路は主に飛沫感染と接触感染とされています.

​毎日のセルフチェックと発熱時の対応

 感染予防の自己管理,自己防衛を行い,自らが感染源,媒介者にならないように注意しましょう.そのためにも毎朝,ご自身で体温測定を行い,37.5度以上の発熱,咳,全身倦怠感などがあれば職場に連絡をし,3日程度休むようにしてください.この時,内科等のかかりつけ医を受診する場合は感染の拡大を防止するためにも受診前に電話にて症状などを伝え,かかりつけ医に指示をもらうことをおすすめします.その症状が改善した場合は職場復帰は可能となりますが,体内にコロナウイルスが潜伏している可能性があるため,復職後2週間は自己の体調変化に注意してください.

 症状の増悪もしくは4日以上その症状(37.5度以上の発熱,咳,全身倦怠感など)が続く場合には,高知県新型コロナウイルス相談センター(毎日9時~21時):088-823-9300に連絡をして指示を仰いでください.この時にPCR検査の必要性が判断されます.もしPCR検査を必要としない場合は通常の診療機関での受診及び治療となります.PCR検査が必要と判断された場合は保健所が感染症指定医療機関の受診を指示され検査となります.この時新型コロナウイルス感染症と判断された場合は,感染症指定医療機関で必要な医療が提供されます.

 

 現時点でのPCR検査を行う目安としては,

  ①入院を要する肺炎が疑われるもの(特に高齢者や基礎疾患があるもの)

  ②症状やCOVID-19患者との接触歴の有無などが医師が総合的に判断して疑うもの

  ③COVID-19以外の一般的な呼吸器感染症の病原体検査で陽性となったものであっても,

   その治療への反応が乏しく増悪した場合に,医師が総合的に判断して疑うもの.

  

  とされています.

​自分でできる感染予防

ご自身で標準予防策の徹底を行いましょう.①適切なマスクの着脱,②手洗い(石鹸,流水:20秒以上,70%アルコール1プッシュ3ml)また自宅では部屋の換気,適宜0.1%次亜塩素酸による拭き掃除などを行いましょう.

 病院などを受診するときはマスクの着用はもちろん,待合では1~2mの間隔を保持したり,車内での待機などを行いましょう.また体調管理としてしっかりとした睡眠時間の確保やバランスの良い食事,疲れない規則正しい生活をし,自己免疫力を高めましょう.

森 功, 林 志, 野口 や, 甲斐 明, 大江 香, 酒井 沙, et al. Norovirus の代替指標として Feline Calicivirus を用いた手洗いによるウイルス除去効果の検討. 感染症学雑誌 : 日本伝染病学会機関誌 : the journal of the Japanese Association for Infectious Diseases. 2006;80(5):496-500

流水による手洗いを行うことでウイルスの99%を洗い流せることが報告されています.さらにウイルスの除去を行う場合は,ハンドソープを用いることによりウイルスの残存率が低下します.ハンドソープなどの石鹸は手の表面の皮脂に付着しているウイルスも洗い落とせることができます。またもみ洗いの時間を長く,あるいはもみ洗いの回数を増やすことによりウイルス除去効果が高まります.そのためこまめな手洗いをすることを心がけましょう.

また自宅で次亜塩素酸水を作成する場合は,ホームセンターやドラッグストアなどで売っているハイターやブリーチなど(これらは次亜塩素酸が5~6%含有)を使って作ることが可能です.その場合,500mlのペットボトルにキャップ2杯(10ml)の次亜塩素酸をいれます.これで濃度0.1%の次亜塩素酸水が作れます.次亜塩素酸は,皮膚への刺激等から手指の洗浄に用いるのは適当ではないとされているので注意してください.

当院での感染対応

 当院では上記の対応に加え,外来患者へは病棟の立ち入りを原則禁止しています.また入院患者への対応として,入院患者に対する理学療法及び処置は可能な限り病棟で行うことにしており,外部との接触を極力行わないように配慮しています.また,来院者で家族などの特別許可者以外はは入院患者への面会などはお断りしています.